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ヤクサ゛式ヒ゛シ゛ネスの土壇場で心理戦に負けない技術 単行本 – 2004/9/23

3.8 5つ星のうち3.8 6個の評価

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商品の説明

出版社からのコメント

多忙なビジネスマンにもすぐ読める。そしてとにかく面白い! 大好評の『ヤクザ式』最新刊の登場です。 ヤクザがシノギの場面でつねに狙っているもの――それは、自分のプレステージをいかに上げ、いかに最大最高の利益を勝ち取るか。だれもが「今」を生き抜くことに必死になっている現代。身近な敵から寝首を掻かれず、微笑を以て「土壇場」を制すためには、いったい何が必要なのか?  その答えが本書にはぎっしり詰まっています。 人間は、言われてみればびっくりするほど些細な演出で、「乗せられ」「操られ」「ドツボに陥れられ」てしまうシンプルな生き物なんだということが、痛いほどに見えてくるでしょう。 明日から、上司やライバル、クライアントを「引きつけ」「追い込み」「切り崩」し、対人関係で上位に立つのは、本書を読まれたあなたです。 土壇場にこそ力を発揮する、人間心理の機微をついたヤクザ式交渉心理術――その奥義をぜひご堪能ください。

抜粋

会話は核心から入り、 相手の興味を惹きつける

 ヤクザは座談の名手だ。  弁舌が巧みだという意味ではない。  話が面白いのだ。 「それで、オレがケツまくったら、××の野郎が拳銃抜いたんだ。ヤベエよな。でもここでブルったら殺られちまうだろ。だからオレは言ったんだ。“撃てよ。その代わり、てめえ、死刑か死ぬまで刑務所だぜ”――。すると野郎が……」  臨場感たっぷり。しかもケンカの話だから、これは面白い。  たとえ話術はヘタでも、  ――それで? それで? それで?   と、内容が聞き手の興味を喚起するものであれば、口べたでも聞き手をグイグイと引っぱっていくのである。言い換えれば、本当は面白い話であっても、話の組み立てがまずければ、聞き手の興味を喚起することはできないということなのだ。  食品会社の中堅営業マンである青木一郎氏(仮名)は、博識で、しかも趣味のゴルフはプロ級の腕前。セールストークにおいて、最高の“材料”を持っているにもかかわらず、クライアントの誰もがアクビを噛み殺す。  退屈なのだ。  私も彼のことを知っているが、話の組み立てが拙劣なのだ。 「先日、千葉の凸凹カントリーへ行ったんですが、すっかり秋めいて、空の青さが気持ちよかったですね。バブルが弾けたころは、ゴルフ場も閑古鳥が鳴いていましたが、最近では……」  聞き手はイライラしてくる。青木氏がこれから何を話そうとしているのか、まったく見えないからである。そのうちには適当に相槌を打ちつつ、話はうわの空、ということになる。  実は、青木氏は、ホールインワンをやったという話をするつもりでいたが、この面白い話に行き着くまでに、 「じゃ、私、これから約束がありますので」  と、話を打ち切られてしまったのである。  これではだめだ。 「実はホールインワンをやったんです」  話の初っぱなに、いちばんオイシイところをぶつけるのだ。 「ほう、どこで?」  ビジネスマンはたいていゴルフをやっているから、必ず興味を示す。 「千葉の凸凹カントリーです」 「あそこは私もプレーしますよ。何番ホール?」 「七番です」 「ああ、池越えのショートホールですね。風はどうでした? あのホールは海からの風が強いんですよ」  ――それで? それで? それで?   と、食いついてくることになる。  商談も同じことだ。  青木氏の話は、まどろっこしいのだ。 「最近は若い人の嗜好も変わってきたようですね。ファーストフードで育った影響でしょうか……」  これでは担当者はイライラさせるだけ。  レトルト食品を売り込むつもりなら、 「これがいまコンビニのベストセラーです」  ポーンと核心から入る。 「ほう、これが。理由は何です?」 「一つは斬新なパッケージ。もう一つは、若者の嗜好の変化ですね」  こうやって担当者を引き込んでいくのだ。

 (「第1章 説得する技術」より)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 情報センター出版局 (2004/9/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/9/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 250ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4795842825
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4795842823
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 6個の評価

著者について

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向谷 匡史
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 1950年生まれ。広島県呉市出身。広島県立呉宮原高校、拓殖大学政経学部卒業。大学在学中からフリーライターとして活動を始め、卒業後、「週刊ポスト」専属記者となる。事件、スポーツ、芸能記事のほか、対談、人物記事をシリーズを担当する。

 その後、編集企画会社を設立。各種パンフレット、会報等の制作から雑誌の取材記事、単行本の執筆編集まで幅広く活動。

 作家に転向後、単行本の執筆のほか、「漫画ゴラク」「漫画サンデー」「週刊アクション」等で劇画原作を手がける。

 2000年11月、保護司拝命。2006年5月、浄土真宗本願寺派(西本願寺)で得度。2013年4月、同派で「教師」取得。空手道「昇空館」館長としての顔を持つ。異色の作家であり僧侶として知られる。

 執筆ジャンルは仏教から人間関係術、さらにヤクザの心理術まで多岐にわたり、人間社会を鋭くとらえた観察眼と切れ味のよい語り口に定評がある。

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